光のこどもたちへ

☆心と身体を回復する、健康法の挑戦記録☆ 10年で2度のうつ病を経験し、生きづらさや体調不良と向き合って、心身共に健康に生きるまでを記録しています。HSS型HSP、転職を繰り返して自信喪失…でも自分らしい人生をあきらめたくない!そんな私が自分とまっすぐ向き合うブログです。

変形した愛の形 ~受験期のお母さんの気持ち~

こんにちは、とみーです(^^)

 

前回、「愛の形は人それぞれだよー」ってお話をしました。

 

お互いを大切に思う気持ちは同じでも、

期待してるカタチや表現の仕方は

みんな違ったりするよってお話でした。

 

今回は「変形した愛の形」。

 

受験生の家庭で起こりやすい、

親子間の口論の原因について考えます。

 

相手を大切に思っている気持ちが

自分の主観と入れかわっちゃうと…ってお話です。

 

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浪人生を担当していたとみーは、

年に数回、三者面談をしていました。

 

生徒と保護者、とみーの三者ですね。

(ご両親が参加されて四者になることもあります。)

 

夏は穏やかだった面談の雰囲気も、

年末、センター試験後になると

状況が一変する場合もあります。

 

ある生徒の成績が思うように伸びず、

とみーは滑り止めとして、

地域の私立大学の受験を勧めていました。

 

もちろん、滑り止めですから、

志望大学か、他に行きたい大学に合格すれば、

その私立大学には進学しなくてもいいですし、

志望大学も、他の受験もうまくいかなかったら

その私立大学に合格していれば、進学先として選んでもいいわけです。

 

すると、お母さまから

「そんな大学、受験させられません。」

と、厳しいお言葉が返ってきました。

 

理由を伺ってみると、どうやら、こういうことです。

 

その生徒より、ランクの低い高校に進学した幼なじみが

その私立大学に推薦入学した。

受験勉強も必死にしないで進学できるような大学を

浪人してまで受験させるなんて、考えられない。

まして、その幼なじみが先輩になるなんて、この子がかわいそうだ。

(あくまでも、お母さまの主観です。)

 

 

これは、とても難しい問題です。

なにより、とみーが気になったのは、生徒の気持ちでした。

生徒は、その場で黙って、うなだれていました。

 

きっと、この話題は、今に始まったものではなく

おそらく一年以上前から、浪人生になる前から

生徒のお宅で飛び交い、言い聞かされているのでしょう。

 

生徒の心の傷や、今後のやる気が心配でした。

生徒によっては、全部どうでもよくなってしまうケースも、実際にあるのです。

 

 

生徒を間に挟んで、

お母さまと反対側に座っているお父さまの意見を

聞いてみることにしました。

 

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よくあることなのですが、

大学の人気やイメージというのは、時代と共に変化します。

とみーの時代と今でも、特に私立大学は結構違います。

 

保護者の方々とお話すると、

ご自身の時代のイメージが払拭されていない場合も多く、

また、ご自身が大学進学を考えていなかった方は、

大学に対して偏見がある場合もあります。

 

志望大学だけでなく、受験大学を選ぶときには、

うわさやイメージだけに左右されずに、

最新の情報や資料を取り寄せることが大切です。

 

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お父さまは、少しの間、生徒を見つめていました。

そして、とみーの目をしっかりと見て、こうおっしゃったのです。

 

「大学の知名度でなく、この子にとって、

本当に必要な大学を受験させたいと思います。」

 

とみーは後日、受験大学に関して、

生徒本人と二人で、話し合うことにしました。

その結果を、ご家族で再度話し合って、決定することになりました。

 

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受験は、受験生だけの問題ではありません。

 

受験生を抱える家族にとっても、一大事です。

 

なぜなら…

複数受験するだけでも受験料がかかるし、

遠方での受験には、交通費や宿泊費も必要です。

国立大学に進学するのか、私立大学に進学するのかで

翌年から支払わなくてはならない学費も、大きく違ってきます。

遠方の都心で一人暮らし、私立大学に進学となった場合には、

進学をあきらめなければならないケースもでてきます。

 

メンタル面でも…

ご家族は、受験生と共に闘っています。

ご両親には、勉強や受験に関して不慣れな方も多いので

漠然とした不安だけがおそいかかります。

親として、なにをしたらいいのかも正解はないですし、

いつもより神経質になってしまう方もいらっしゃいます。

 

そもそも…

受験勉強をしている本人だって、

志望校に合格できるのか、成績が上がっているのか、

自分の勉強がうまくいっているのかなんてわからない。

それを外から見ているご両親は、不安で当然です。

 

 

今回のご家族の場合、

お母さまは、我が子をとても心配していたはずです。

お母さまご自身は大学に進学されなかったとのことで、

(時代的な背景もあり、そういうことは多々あります。)

よけいに、周りからの声に敏感でした。

 

その結果、大学の名前に強い執着を持ってしまい…

大学の名前で、将来、嫌な思いをしたらかわいそうだ、とか

ご近所で変にうわさされて傷ついたらどうしよう、とか。

 

不安が、さらなる不安を呼んだと想像できます。

 

 

不安で、心配で、かわいそうで。

 

 

恐怖にも似た気持ちが渦巻いて…

 

 

だんだん…

我が子を思う気持ちと、

「なにか」が混ざって、

複雑な感情になってしまった。

 

 

その「なにか」とは…

「お母さん自身の気持ち」。

 

 

お母さんのプライドや、立場。

ご近所づきあいや、周囲の目。

自分の育て方を疑ったり、

遺伝子に原因を探してみたり。

 

きっと、いろんな要素が合わさって、

抱えきれなくなってしまった。

 

 

心配の対象が、

「我が子」から「自分」に、

入れ代ってしまった。

 

 

思いやりだった「愛の形」が変化して…

 

シンプルじゃなくなった感情があふれ出して…

 

想いとは裏腹に、大切な人を傷つけてしまう。

 

 

 

はじまりは、愛だったはず。

 

 

 

とみーは、そう思います (^^)/~~~

 

次回は「お互いの愛の形 ~本当のコミュニケーションとは~」

どうしたら大切な想いを伝え、互いに受け止められるのか。

家族間トラブルを回避するためにも、何が必要か考えます。

 

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